「卑怯」とは

おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。

先日、ケーブルTVで「水滸伝」という香港映画を見ました。1972年の古い映画ですが、なんと主役クラスが丹波哲郎と黒沢年男でした。
水滸伝は私の大好きな中国の小説で12世紀当時の宋という中国の国家が腐敗し、それに反乱軍として打倒宋を企図した108人の好漢達が集った
砦が梁山泊という話です。従って梁山泊サイドが善、宋サイドが悪となります。
この映画の中で最後に梁山泊サイドの6人と宋の手先である6人が1対1で対決するわけですが、途中で梁山泊側の一人を助けろと
梁山泊のボスが別の戦っていない部下の一人に矢を撃たせ、おかげでその梁山泊の武人は勝ちます。
私はこのシーンに違和感を覚えました。
この6人と6人はそれぞれ1対1である意味決闘しているわけです。これを悪サイド(宋)側が卑怯な手を使うのなら納得です。
しかし善サイドの梁山泊のボスが横やりを入れました。
これはもしかすると私(日本人)と中国人(水滸伝を作った)の感性の違いかもしれません。
中国ではこれを卑怯とは言わないのかもです。

スポーツの世界でもいろいろな卑怯があります。
野球で隠し玉でランナーをタッチアウトなんて、「卑怯」ですが、もっぱらだまされた方が「迂闊」と思われます。
甲子園で星稜高校の松井ゴジラは全打席敬遠され星稜高校は敗れ、相手側のチームは「卑怯」と大変なバッシングを受けた一方、
「ルールに則った当然の作戦」と擁護する人もいました。

ドーピングなんて、気づかず風邪薬とかを飲んで検査に引っかかったのは、「不運」とか「迂闊」ですが、確信犯(ロシアの陸上界のような)
は「卑怯」を飛び越えて「有罪」になります。

プロレスはスポーツというよりショーに近いエンターテインメントですが、これは急所打ちや凶器の使用など卑怯な手もレフェリーに見つからなければ
「OK」で、見つかれば即「反則」負けです。

プロ野球でピッチャーが打者にデッドボールをぶつけると、打者には自動的に一塁が与えられます。
最近は頭にぶつけると、投手は即退場というペナルティが課せられます。
まあほとんどのデッドボールは事故でしょうが、中には(特に昔は)確信犯でわざとぶつけることもあるようです。
これはペナルティとしてランナー1塁を覚悟すれば、うまくいけば相手の4番打者をその試合から引きずり下ろすことができます。
「卑怯」ですがある意味「合法」です。ただしそれに端を発しベンチ総出で殴り合いになってその投手がぼこされる可能性はあります。

水泳の泳法やスキージャンプのスキー板の寸法など、過去に日本選手が金メダルを取ると、その競技の国際機関がルールを変えて
日本選手が不利な新ルールになってしまいます。
これは彼らからすると日本人は「卑怯」だから「ルールを変えて」日本人が「卑怯」なことを2度とできないようにする、ということです。

プロ野球でも「球界の盟主」巨人がいろいろなルールを巨人有利に変えてきました。
ドラフトの(昔あった)逆指名制度とか、金持ち球団が有利なFA制度とか、です。
建前は「選手のため」ですし、巨人はこれは全球団の賛成を得て決定したというのでしょうが、どう考えても人気とお金がある巨人有利なルール変更です。
これなんかヤクルトファンの私から見ると「卑怯」ですが、巨人ファンからみれば「合法」「ルール通り」「やったね!」でしょうか。

せめてスポーツの世界くらい「卑怯」無しでいきたいものです。

上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています



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