指導者を経ずして

おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。

日本ハムの来期は稲葉GM、新庄監督体制で決まりのようです。
新庄氏は「指導者を経ずして」いきなりの監督業です。

「指導者」すなわち「コーチ」を経ずしていきなり監督になる例は珍しいとはいえあります。
有名なのは巨人の長嶋茂雄が選手を引退し、いきなり監督になりました。
長嶋氏は巨人の監督に2回計15年務め、その間5度のリーグ優勝(内1度の日本一)、2位3度、3位4度と言えば
素晴らしい成績ですが、巨人の監督です。元祖「欲しい、欲しい病」で他チームの4番打者やエースを引き抜いての
好成績、少なくとも私は評価しません。「名選手、名指導者たらず」の良い例と思っています。

他にもコーチを経ずに監督になった例ではラミレス(DeNA)、工藤公康(ソフトバンク)、栗山(日ハム)、
石井一久(楽天)などいます。
工藤監督はソフトバンクの黄金時代を作り上げたわけで、それなりに評価します。

忘れてならないのはノムさんと古田敦也氏です。ノムさんは南海時代に古田氏は勿論ヤクルト時代にプレーイング
マネージャーとして選手兼任のまま監督就任したわけです。ノムさんは8年間で1度リーグ優勝しましたが(2位3度、3位2度)、
古田氏は2年間で3位と6位。兼任監督は簡単ではないようです。

本来、監督とコーチの仕事は違うはずです。コーチは打撃や投球の技術を選手に教えるのが仕事ですが、
監督はマネジメントがメインの仕事です。総合的に考え、個々の選手の状態をコーチから吸い上げ先発メンバーを決め、
コーチの進言を元に、バントやスクイズをさせたり、選手を交代させて、チームを勝利に導くことが仕事です。
こういうと、なんだコーチの経験なくたって、極論すれば素人でもできるじゃん。なんて思ってしまいそうです。
そこが米メジャーと日本式野球の違いです。
基本には選手で頑張って、コーチになり、場合によっては二軍監督でも修行して、一軍監督にステップアップしていくという、
(高津ケース)日本式年功序列組織的な考えがNPBにも染みついています。

日本の野球にはメジャーのような役割のクリアカットができておらず、GM・監督・コーチの役目が多分にオーバーラップしています。
というわけで監督にもコーチとしての経験が往々にして求められることになるわけです。
なればこそ、コーチ経験のない新庄監督で大丈夫?という話になります。
そして新庄氏の日ハム時代のパフォーマンスが危惧でもあり、楽しい野球をも期待させます。
どんなにエンタテインメント性に優れていても、そこは勝負の世界です。
中田翔もハンカチ王子もいなくなった日ハムを新庄監督は立て直せるでしょうか。

上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています

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