早熟の天才

おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。

先日中西太氏が亡くなりました。
ご存知無い方もおられるかと思いますが、中西氏は71年‐73年三原監督の下でヤクルトのコーチを務め、83年―84年は武上監督の下で再びヤクルトのコーチを務め、武上監督のシーズン中の辞任に伴い一時ですがヤクルトの代理監督も務めたというヤクルトにもなじみの深い人物です。

中西氏は1933年生まれで享年は90歳でした。
52年のルーキーイヤーに高卒ながら.281、12本塁打で新人王、2年目で本塁打王と打点王を獲得した早熟の天才です。
しかしプレーヤーとしてフルに働いたのは58年(25歳)までで、プレー中の負傷が原因でその後は大きな活躍はできなくなりました。そして69年36歳で現役を引退し、その後はコーチや監督を務めましたが、監督としては華々しい成果は上げられず、しかし打撃コーチとしては非凡な才能を発揮し、ヤクルトの若松他を育てました。
20歳である意味頂点を極め25歳までアスリートとして輝いていたわけです。

早熟の天才として私がこのブログで再々取り上げたのが競泳の岩崎恭子です。
岩崎選手は14歳で1992年のバルセロナオリンピック200M平泳ぎで前評判を覆して金メダルを取ったわけです。
その際に彼女はインタビューに答えて「今まで生きた中で一番幸せ」という名言を14歳で言ったわけですが、本当に岩崎選手のアスリートとしての頂点はその14歳になってしまいました。

女子ゴルフでは宮里藍が18歳、勝みなみが16歳、畑岡奈紗が17歳でアマ時代にプロのトーナメントで優勝しています。
昨年は山下美夢有が20歳で年間5勝を挙げ最年少女王になっています。
彼女たちも早熟の天才ですが、皆さんその後も頑張っています。(宮里藍は引退しましたが)

卓球の張本智和は15歳で2018年の全日本選手権男子シングルスで優勝。
将棋の藤井聰太は14歳でプロ入りしています。
アスリート界に限らず様々な分野で「早熟の天才」がいるわけですが、プロ野球の高卒1年目の野手で新人王は中西氏が第1号ですが、その後53年の豊田、55年の榎本、59年張本、86年清原、88年立浪以来いません。プロ野球の打撃・投球技術が進歩したためか高卒ルーキーがいきなり活躍できない状況になっています。

逆に女子ゴルフ界とか囲碁・将棋の分野ではテクノロジーの発達によって若いうちからその才能を引き出され大人と伍して戦えるというか、ローテクの大人は若者に勝てなくなっている状況も垣間見えます。
ヤクルトの早熟の天才、史上最年少23歳で三冠王を取った村上宗隆選手は高卒2年目から大器ぶりを発揮しましたが、今年は三冠王の反動か、長期のスランプに悩まされています。
プロ野球の張本勲氏は高卒1年目から活躍し40歳過ぎまで現役バリバリでした。「早熟」が「早熟」で終わらなかった例です。

今年もNPBでは多くのルーキーが活躍していますが、なかなか高卒1年目の選手にはハードルが高いようです。
みなさん今年はじっくりと基礎体力・技術を身に着け、来年村上選手のように大きく羽ばたいてください。

中西太氏に献杯

数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています

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