業界を活性化するには

おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。

大相撲は昨日9日目で勝ち越しが出ました。
平幕の徳昇竜と正代です。
徳昇竜は幕尻(前頭17枚目)ですからともかく、正代は4枚目で関脇以上との対戦は終わっていますから、(両横綱と当たらずにすむとはラッキーです)がぜん有利となりました。
昨日の事実上の頂上決戦、対貴景勝は当たり負けず堂々たる相撲振りでした。
その正代の唯一の敗戦が豪栄道戦ですが、これは豪栄道全力を出し切り、なんとか全勝で来ていた
正代を破りましたが、そこで力尽きたか、昨日の炎鵬戦は何を血迷ったか、自分よりはるかに小さい
炎鵬に特攻して、回り込まれ、押し出されました。
豪栄道はもともと動き回って相手を圧倒する相撲取りでしたから、がっちり受け止めるという
事が出来ないのでしょうか。プラス今場所カド番で負けが込み、すっかり頭に血が上っているのでしょうか。
遠藤も初日2日で両横綱を破りここで力尽きたか、8日目からは「らしくない」相撲で連敗、3敗目です。
残りの対戦相手から正代ががぜん優勝争い有利に立ちました。
十両は照の富士が9戦全勝です。

USLPGAの初戦で畑岡奈紗は2日がかりのプレーオフの末、メキシコのガビー・ロペスに敗れ、2位に終わりましたが、本当に強い、と思います。

環境は違いますがプロ野球もそうですが、お金のレベルが違います。
例えばプロ野球、2020年のNPBのランキングでは山田哲人が3位で5億円、1位は巨人の菅野投手で6.5億円です。
一方メジャーでは(2019年のランキングですが)ダルビッシュ・有が20位で約23億、1位はワシントンナショナルズのマックス・ミャーザー投手の約41億円です。

一方のゴルフです。
日本の男子プロの日本オープンゴルフ選手権の優勝賞金は42百万円でした。
女子プロの日本女子プロゴルフ選手権は36百万円でした。

米ツアーはマスターズが約2.1億円
全米女子オープンは約1.1億円です。

どうです。今更ながらその違いにびっくりします。
これでは野球でもゴルフでもできる選手が夢のアメリカを目指す気持ちはわかります。
この違いは単に経済レベルの差とかいうものではなく、エンターテインメントに国民が支出する額の
レベルの違いではないでしょうか。

米国では他にもアメリカンフットボール・バスケットボールはもちろんプロレスでさえ
大変な一大エンターテインメント事業になっています。
日本のように戦後しばらく力道山・ジャイアント馬場のプロレスがプロ野球・相撲とある程度
片を並べるエンターテインメントだったものが、今やすっかりマイナーになってしまっているのとは
大きな違いです。

と現状を嘆いても建設的ではないので、考えてみましょう、あるスポーツをいかにメジャーなものにするかを。

上記の日米の野球の年棒やゴルフの賞金にそれほど大きな差がなかったら、だれもアメリカにはいかないでしょう。
「米国の高いレベルで勝負したい」なんてよく言われますが、それはあくまで高額な対価を伴っての話で、だれも苦労して日本語の通じない、おいしい日本食の食べられない、友達もいない生活環境に好き好んで行かないでしょう。

米国レベルにするのはかなりハードルの高い作業ですが、いくつかの好例を検証してみます。
一つ目はプロレスです。第2次世界大戦で米国に敗れ、打ちひしがれ、白人コンプレックスにまみれていた日本人に対して、力道山のビジネスモデルは大ヒットしました。
日本人対アメリカ人(白人)という構図の中、白人レスラーはチョーク(首絞め)とか汚い技を駆使し、力道山達日本人レスラーを痛めつけます。60分3本勝負で、1本は大抵力道山のパートナーが取られます。
そして白人の汚い攻撃に耐えて絶えて(この辺はドラマ「おしん」にも通じます)最後は力道山の怒りが爆発、伝家の空手チョップで白人を倒します。
このビジネスモデルは大ヒットしました。
当時家庭にまだまだテレビが普及していない昭和30年代、街頭テレビの前には鈴なりの見物人が群がり、街頭テレビの仕掛け人である読売新聞オーナー正力松太郎が巨人軍の野球放送とプロレスで成功し
家庭へのテレビの普及の大きな力となりました。
これが一つのサクセスストーリーです。

今や男子ゴルフを事業規模(試合数・賞金総額)でしのぐようになった女子ゴルフですが、
そのきっかけは2003年宮里藍がアマで宮城杯ダンロップオープンを制してプロ入りするや、
その愛らしいマスクと大活躍で一躍大ブームを巻き起こした。
その後米国に渡ったが、そこそこの成績を収め、その姿に刺激された子供たちが一昨年から騒がれている黄金世代・プラチナ世代の活躍であり、その中から渋野日向子という大スターが誕生した。
これによって昨年の女子ゴルフ人気は爆発した。
多分にこの女子プロゴルフブームは属人的な面が大きいのはいなめませんが、
その陰でJPLGがアマの養成など積極的に人材の育成に力を注いできたことも大きいのでは。

米国との差を縮めることは一朝一夕には難しい話ですが、各業界に携わる方々はサル山のボス争いを
しているようではその業界に未来はありません。
もっと外部の声も入れて開いた業界にしないと、米国に追いつくどころか、明日はどこぞの業界です。

上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています



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