人は金のみにて生きるにあらず

おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。

今回のMLB大谷選手の超大型契約（10年で7億ドル、1年平均で7千万ドル約100億円）という超大型契約に日本中も度肝を抜かれました。その後ドジャースがぜいたく税の支払いを逃れるために大谷選手は上記7億ドルのうち6.8億ドルは10年契約終了後の34年以降に受け取る。10年の期間中の年俸は200万ドル（約3億円）ということでまたまた日本中が湧いたわけです。
この大谷選手の年俸大部分後払いの結果、ドジャースは山本由伸投手もゲットできたわけです。
その山本投手の契約は12年で3億25百万ドル（1年平均では約27百万ドル、約38億円）でした。

この大谷選手の年俸大部分後払いに関しては、大谷選手のお金に対する執着の無さ、またドジャースを強くするために全面的に協力した、と大谷選手を称賛する声が上がる一方、10年間の契約後契約金の大部分を受け取る時期に大谷選手が米国カリフォルニア州に所在しない可能性も大きく、その6.8億ドルに対する住民税をカリフォルニア州が受け取れない可能性があるということで、税務当局がクレームしているということと、このぜいたく税は金満球団が札束をもってトップ選手をかき集めることを抑止するためにできたルールなので、ドジャースはこのルールの裏をかいて、ぜいたく税を逃れて、おかげで山本由伸投手も獲得できた。という話です。大谷選手の超大型契約が一転お金にまつわるクリーンとは言えない話になってきてしまいました。

このブログでも再々言っていますように、プロ野球選手は基本来年の補償が無い1年契約の個人事業主です。選手会という労働組合もどきの組織もありますが実際の労働組合とは別物です。そのような中でけがをしたりスランプに陥って満足なプレーができなくなればシーズンオフには戦力外通告という「クビ」が待っているわけです。
このような不安定な中、しかも戦力外になる選手たちは高卒でまだ20歳代だったりするわけです。この状況を考えれば選手たちが現役でいるうちに少しでも多くのお金を得ようとしてあれやこれやすることは理の当然です。
純粋なアスリートとして自分の力を世界の舞台（NPB選手の場合はMLB）で試してみたい、世界中の一流プレーヤーと渡り合ってみたい、という気持ちもあるでしょう。その一方で大谷選手の超大型契約を見て、同じ日本人アスリートでも達成できるんだと少年たちがあこがれるのも無理はありません。

そういった中で日本でのプロリーグに属さずに花巻東高校で甲子園にも出場した佐々木麟太郎選手はドラフト→NPBという野球少年の王道を蹴って、米国の大学に入学からMLB入りを目指しています。このような例はなかったわけではありませんが、佐々木選手が昨年のドラフトで上位指名必至の逸材だったために話題になったわけです。

昨今のNPBのポスティングブームを見れば、ヤクルトでも村上選手はもちろん田口投手までMLBを目指す、なんて言い始めているわけです。田口投手がどこまで本気かは別として、昔はトッププレーヤーの特権？だったMLB挑戦のハードルがぐんと下がっていることがわかります。お金が人生の全てではないにしても、最も重要なポイントの一つであることは間違いありません。このような流れをNPBや他の日本のスポーツ団体がどうとらえるか、仕方ない流れと受け止めるのか、それともお金以外の面で若いアスリートを日本の戦場に引き留めるアイデアを練るか、難しい問題です。

上記数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています

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