女子ゴルフの低年齢化
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
このブログでも度々JLPGAツアーの選手の低年齢化を指摘してきました。
それでは昨年のツアーの優勝選手から今一度検証してみましょう。
昨年(2022年)はJLPGAツアーとして38トーナメントが行われました。
したがって延べ38人の優勝者が出たわけです。
このうち外国人選手の優勝者はサイ・ペイイン(台湾)、イ・ミニョン(韓国)、
セキ・ユウティン(中国)、ジェマ・ドライバーグ(英国)の4人だけです。
一時ツアーを席捲した韓国勢の勢いはすっかり衰えました。
日本女子の若手の台頭が著しかったことに加え、JLPGAが外国人選手の出場に制限をかけた施策も影響しています。
上記外国人選手が優勝した4試合以外の34試合の優勝者は
山下美夢有と西郷真央がそれぞれ5勝ずつしています。
この2人は2001年生まれの21歳です。
他にも2002年生まれの岩井千さと(20歳)が2勝、
2003年生まれの川崎春花(19歳)が2勝、同じく2003年生まれの尾関彩美悠(19歳)が1勝しました。
一時渋野日向子のブレークで女子ゴルフでは黄金世代(98年4月生まれ~99年3月生まれ)が一躍ショーアップされました。そこからさらに下の世代も次々に現れ、とうとう昨年のツアーは01年生まれの山下と西郷がけん引し、03年生まれが計3勝してしまったわけです。
黄金世代では勝みなみと小祝さくらが2勝ずつ植竹希望と高橋彩香が初優勝の計6勝でした。
下の世代では昨年の賞金女王の稲見萌寧と西村優菜がそれぞれ2勝、古江彩佳が1勝です。
ベテランでは(ベテランと言っては失礼な方もいますが)26歳の堀琴音、36歳の上田桃子、29歳の渡辺彩香、27歳の木村彩子、29歳の青木瀬令奈、34歳の菊池絵理香、33歳の金田久美子、37歳の藤田さいきがそれぞれ1勝しました。
木村彩子は初優勝、金田久美子と藤田さいきは11年ぶりの優勝でした。
この女子ゴルフの低年齢化はそもそものスタートが早いことです。
上記の山下や西郷は5歳から古江は3歳から競技生活を始めています。
岡本綾子が当初はソフトボールの選手で、正式にゴルフを始めたのが21歳というのとはえらい違いです。
また用具の発達によりそれほど体格に恵まれていない選手でもある程度の飛距離を出せるようになったこともありそうです。
古江彩佳が153㎝、西村優菜は150㎝です。
JLPGAなどがジュニアの育成に力を入れ、プロのトーナメントにもアマチュアの選手が結構出場できるようになったことも若手の育成の大きな力になっています。
20歳前後の女子選手が年間で1億円を超える賞金を稼げるというのは大きく、若い選手の動機づけになります。
ちなみに2022年の賞金トップは山下の2億3千万円です。
1億円超えが山下を含め7人いて、2位以下は西村・稲見・勝・西郷・吉田優利(この選手も黄金世代です)・小祝で、全員黄金世代以下です。
このように若手世代が爆発するということはイコールベテラン勢がはじき出されるということです。
時の流れといえばそれまでですが、やはりプロアスリートの世界は厳しいものがあります。
上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています