現役ドラフトどうですか?

おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。

昨年末にNPBでは初めての現役ドラフトが挙行されました。
このイベントの趣旨はチームに埋もれてしまっている、しかしまだまだ力があり、他球団に移籍すれば働き場所が得られる一軍半から二軍レベルの選手の救済策です。
またこれのミソはNPBも知恵を振り絞ってシステムを作り、自球団が欲しい選手を取るためには、他球団から見て魅力的と映る選手を自球団から出さなければならないということです。

これはトレードと同じです。
先日書きましたが、ヤクルトの廣岡内野手と巨人の田口投手のトレードです。
衰えが見られるスーパースター坂本内野手の後釜がなかなか生え抜きから育ってこないことに業を煮やした巨人原監督はヤクルトでブレークしきれないしかし長打力のある廣岡内野手を取ろうとして、投手不足(特に先発投手不足)に悩む高津ヤクルトに田口投手という先発も中継ぎもできるユーティリティ投手をトレードの代償として2年前に差し出した?わけです。
結果はともかくその時点では両チームの思惑が一致して開幕前の緊急トレードと相成ったわけです。
このようにトレードは本来両チームの需要を満たすために行われます。
たまに球団もしくは首脳陣から厄介払い的にトレードに出されるケースがあります。この場合はトレードの代償の選手が必ずしも釣り合うとは限らず、場合によっては金銭トレードとか、本当の厄介払いだと金銭も伴わない無償トレードなんてこともよくあります。日ハムから巨人に移籍した中田内野手のケースはまさにこれです。
しかし一般的には50‐50のトレードが行われます。(結果は必ずしもウィンウィンとはならないのは廣岡‐田口のトレードを見ればよくわかります)

この現役ドラフトも精神はトレードと非常によく似ています。相手に魅力的な選手を用意しないと自チームに魅力的な選手は(一般論としては)取るのが難しい、ということです。
ただしトレードと違うのは相対取引ではなく自チームの選手がチームAにドラフトされても、自チームが取るのはチームBやチームCの選手かもしれないということです。

今回は、12球団がそれぞれ2選手づつをリストアップし(計24選手)、そこに12球団が人気投票をして、一番票を集めた球団が一番くじで、一番に欲しい選手を指名し、その指名された選手の所属球団が2番目の指名権を持ち、それを繰り返す、というまことによくできたシステムです。
これによって各球団のこの現役ドラフトに対する力の入れ方がわかります。
どうしても良い選手を取りたいと思えば、最低一人は他球団にとって魅力的な選手を出す必要があり、どうでもいいやとか力の入っていない球団は取られてもよいような選手しか出さないし、またその見返りも大した期待はしない、ということです。

今回のドラフトにかからなかった選手は非公開のためわかりませんが、ドラフトされた選手は中々のメンバーがいました。
阪神の陽川内野手(西武へ)、広島の正髄外野手(楽天へ)、中日笠原投手(DeNAへ)、DeNAの細川外野手(中日へ)、そして驚きは日ハムのオコエ外野手(巨人へ)です。8年前のドラ1が球団の評価が低いために出されたわけです。このオコエ選手やソフトバンクから阪神へ移った大竹投手はオープン戦でも活躍しており、当たりの予感がします。

片やロッテからヤクルトに来た成田投手はどうなんでしょうか。キャンプは2軍スタートでしたがファームではなかなか良いボールを投げているようで、過去一軍の実績はほとんどありませんが、変則のサウスポーとして一軍ブルペン陣に加わる日は近いかもしれません。

上記数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています

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