プロ野球の日米格差
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
阪神藤浪投手の米メジャーへの移籍が日本球界を揺るがしています。
ソフトバンクの千賀投手やオリックスの吉田正尚選手が破格の契約でメジャーへ移籍したことはそもそも彼らの昨年までの実績からして、まあそうだよね。という受け止め方でしたが、ところが藤浪投手は過去の栄光はともかく先発投手メインで過去5年5勝・0勝・1勝・3勝・3勝しかしていません。
昨年の成績で16登板10先発、66.2回を投げて3勝5敗、3.38でした。
ヤクルトで言えば石川投手の16先発84回を投げて6勝4敗、4.50か
小沢投手の10登板、8先発、46回投げて2勝1敗、4.11レベルの成績です。
ヤクルトでは小川・高橋・サイスニード・原樹理・高梨に続く6番手7番手投手のレベルです。
この藤浪投手が昨年の5千万円を切るレベルの年俸が一躍米メジャーでは10倍近い年俸に跳ね上がったわけですから、日本球界はざわつきます。
藤浪投手のメジャーでの年俸は出来高を除いても$325万ですから130円/$で換算すると約4.2億円になります。これは2023年のNPBの日本選手のランキングで第10位のソフトバンクの森投手の4.6億円に匹敵します。(ちなみに11位は巨人丸選手の4.5億円、12位はヤクルトの青木選手の3.4億円です)
それではなぜ日本でローテーション投手とも言えない藤浪投手に対しても米メジャーはNPBのベスト10に匹敵する年俸が払えるか、ということです。
この辺はそもそもプロ野球というエンターテインメントの集金構造が日米では決定的に違っていることに原因があるようです。
メジャーではテレビの全国放送の放映権は米大リーグ機構(MLB)が一括管理しており、各球団には100億円弱の分配金が入るようです。
日本が各球団単位で個々にテレビ局なりと契約しているのとはネゴシエーションパワーが違います。
しかもテレビのプロ野球放送はじり貧のため、そもそも高い放映権料を取りにくい状況が続いているわけです。
メジャーでは他にスポンサー契約料他等々が入場料収入以外にも入るわけです。
2022年のメジャーの1球団当たりの平均収入は約470億円でNPBのトップクラスのソフトバンクでは240億円程度です。メジャーはNPBの2倍以上の売り上げを上げているわけです。この売り上げの差がそのまま以上のレベルで人件費に充てられるわけです。
メジャーの試合は賭けの対象ともなっておりこの収入もばかにならないようです。
日本のように親方日の丸が賭けを厳しく制限して、基本博打は違法です。親方日の丸が運営する競馬や宝くじなどと警察とずぶずぶの関係のパチンコ業界ががなぜか合法?になっている日本ではプロ野球を賭けの対象にするのは一部反社の方々のしのぎになっているくらいです。
藤浪投手は個人事業主として自分の野球選手としての能力を極大化して売る権利はあるわけで、藤浪選手の行為はなんら批判されるものではありません。
それよりもNPB業界はこれを転機に業界挙げての売り上げ増大策に取り組まないと、ますますNPBはメジャーの「下請け」や「腰掛」組織になりかねません。
上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています