ロドリゲス亡命?
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
中日のロドリゲス投手が米国に亡命したのでは、という報道が盛んになされています。
WBCのどさくさに紛れて逃げちゃった、ということのようです。
一般的に亡命(ぼうめい)とは、主に政治的な事情により、政治家、軍人、学者、芸術家、文化人、スパイなどが他国に逃れることを意味します。
ロドリゲス投手の場合は政治的というよりもキューバのプロ野球組織から逃げ出した、という感じでしょう。
ジャリエル・ロドリゲス投手は26歳(若いですねぇ)、2020年キューバから直接中日に入団、20-21年は先発として働き、2年で23登板、120.2回を投げ、4勝8敗、3.87と取り立てて凄い数字を挙げたわけではありません。2022年には中継ぎに転向しました。又吉投手がFAでソフトバンクに移籍したことや祖父江投手の故障の余波で中継ぎ投手のコマ不足が要因です。
これが大当たりでクローザーであるマルティネスの前を務めるセットアッパーとして大活躍。
56登板、54.2回を投げ6勝2敗、39H、1.15。最優秀中継ぎ投手のタイトルも取ってしまったわけです。
ということで、昨年の対中日戦では、6回までにリードを奪わないと、7回清水達也、8回ロドリゲス、9回マルティネスと勝利の方程式にヤクルトはほぼ手も足も出なかったわけです。
このロドリゲス投手を欠くことは立浪中日には大きな痛手、ヤクルトはちょっと有利になったかな、という感じです。
ではなぜロドリゲス投手が亡命したか、という点です。
キューバは社会主義国です。したがって基本全国民はみな公務員ということになります。
キューバのプロ野球選手なんかも公務員ですから給料はたかが知れています。
そしてロドリゲス投手のように他国の球団でプレーするということは、ロドリゲス投手と中日の契約というよりも、ロドリゲス選手の保有権を持つキューバ野球連盟が中日にロドリゲス選手をリースするという形になっており、選手の保有権はそのままキューバ野球連盟が保持し続けることになります。そして中日から支払われる年俸の(どの程度かは不明ですが)大部分は冥加金?としてキューバ野球連盟に召し上げられる、というやくざ組織も真っ青なシステムにキューバ人のプロ野球選手は縛られているわけです。
ちなみに中日がロドリゲス投手に支払った年俸は
2020年 1500万円
21年―22年 6000万円
そして23年から2年契約で年俸2億円を結んだばかりでした。
いくら頑張って年俸を上げてもそのほとんどが搾取されてしまうのではロドリゲス選手でなくとも、できるならば亡命?して故国キューバとのしがらみを切り離したい、と考えるのも無理はありません。
しかし今回のようなことがあるといくら優秀な選手の宝庫とはいえ、キューバ人選手を獲得することをためらうNPB球団が増えてくるのではないでしょうか。
上記数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています