NPBは腰掛?
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
先日ポスティングで米メジャーのオークランド・アスレチックスと契約が決まり、昨年の阪神での年俸が一気に約10倍増となった藤浪投手に関し、米メジャーに行けばお金ががっぽり稼げる論が一気に高まってきました。
そのような中である新聞記事で評論家の先生が「NPBは米メジャーに行くための腰掛となりつつある」なんて極論が出ていました。
「腰掛」とは「次の段階に進むまでとりあえずある状態で時を稼ぐ」というような意味でした。
昭和の時代には会社勤めをする当時の若い女性を「OL」(オフィスレディー)と呼び、会社上層部の評価は「どうせ彼女たちはそのうちに結婚して「寿退社」するから、それまでせいぜい安い給料で責任のない仕事(雑用)だけさせておけばよい」なんてのが一般的で、30歳を過ぎても結婚せず仕事を続けているOLを陰では「お局様」なんて呼ばれる時代でもありました。(この風潮はいまだ一部の昭和を引きずる会社では生きています)というわけで「腰掛」というのは椅子に対して使われる場合は除き決して良い意味では使われません。
確かにこのところの大谷選手の新年俸($550万が$3000万(40.5億円)にアップ)したり、ポスティングでオリックスからレッドソックスに移籍した吉田正尚選手は4億円の年俸が$1500万(21億円)に、海外FA権でソフトバンクからニューヨークメッツに移籍した千賀投手は6億円の年俸が$1500万(24億円)に、そして藤浪投手は阪神での去年の年俸4900万円が$325万(4.2億円)です。
これだけ見ると確かに日米での年俸差を考えるれば、日本でのプレーは米メジャーにステップアップするための「腰掛」だったのかと思わせます。
しかし本当にそうなのでしょうか。
確かに藤浪投手を見れば昨年は16登板、10先発、66.2回を投げて、3勝5敗で3.38の成績です。
過去はともかくこの数字だけを見ると「並」の投手です。「それでもメジャーに行くと4.2億円ももらえるの」なんて勘違いする選手も出てきそうです。
しかし考えてみてもください、藤浪投手の契約は1年です。いざ使ってみてだめだったら即時戦力外になります。これは日本の球団の外国人選手にたいするそれよりももっとドラスティックです。
2年でNPBに戻った現広島の秋山外野手や米国でメジャー難民になっている筒香選手を見れば、ポスティングなりでメジャーが決まった時は騒がれますが、だめならあっという間に落とされます。
我々日本でサラリーマンのおじさんたちの生涯年収は2.5億円なんて言われています。それから見れば藤浪投手が1年にせよ4.2億円を稼いで上等じゃん、なんて考え方もあるかもしれません。
確かに野球少年たちには大谷の年俸は大きなモティベーションになることは間違いありません。
村上選手がメジャーに数年後に行ってしまうのも既定の路線のようです。
そうするとますます「NPB腰掛論」は強くなるかもしれませんが、にしてもメジャーに行けるのはほんの一握りのプロ選手だけで、今回の藤浪投手のケースはちょっとイレギュラーと考えた方がよさそうです。
上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています
日本で上手な選手は絶対メジャーリーグに行くべきだという考えは少し問題があると思います。
本文で言及されているように、そうなると日本の野球はmlbの下位概念のリーグ、つまりマイナーリーグ「4A」程度に墜落するのではないでしょうか。極端な表現でしたが、上手な選手は無条件MLBに行かなければならないという観念は問題だと思われますね。
しかし、NPBの最高選手に対する年俸はもう少し高くなるべきだと思います。選手たちの平均年俸は高いですが、最高選手たちには年俸はMLBに比べて少なすぎるという考えです。
MONTE CRISTO様
コメントありがとうございます。
今回の藤浪投手の件で日本ではかなりな騒ぎになっています。
NPBは米メジャーの選手供給組織になってしまう、という「NPB腰掛論」です。
これに関してはこれからももっと掘り下げていきたいと考えています。
ヤクルトけんちゃん