複数メダルの功罪
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
東京オリンピックが無事に??終わって、、日本は金メダル27個、銀14個、銅17個。
日本のメダル獲得数は史上最高という話ですが、これだけ競技数をインフレさせておいて
しかも日本開催というホームタウンの利もあります。開催国ということで各競技出場に優先権も
与えられます。どんどんメダルが取れて当然です。
そういった中で上記58個のメダル中同一選手が複数メダルを取ったケースがありました。
卓球の伊藤美誠選手は混合ダブルスで金、女子団体で銀、女子シングルスで銅の3メダルゲットです。
男子体操の橋本選手は個人総合と種目別鉄棒で金、団体で銀、こちらも3メダルです。
競泳女子の大橋選手が200M個人メドレーと400Mメドレーで金2個取りました。
柔道の団体は銀メダルだったので個人種目でメダルを取った方はダブル受賞です。
男子アーチェリーの古川選手は個人・団体で銅メダルを取りました。
昔、米国にカール・ルイスという陸上の天才アスリートがいました。
彼は1984年のロスオリンピックで、100M、200M、100MX4リレー、走り幅跳びの4競技で金メダルを取りました。
他にも特に水泳で米国のマイケル・フェルプスとかオーストラリアのイアン・ソープのように一大会で
複数のメダルを取った選手がごろごろしています。
今回のオリンピックでも米国のドレセル選手は100Mバタフライ・100M自由形・4X100Mフリー・4X100Mメドレーリレー・
50M自由形と5つも金メダルを取りました。
同じく水泳のオーストラリアのマキ―オン選手なんかは金メダル4に銅メダル3と7個もメダルを取っています。
日本人選手が複数メダルを取った時は喜んでいたくせに、この辺の5個も7個もメダルを取った選手を見ると
疑問が湧いてきます。
今のところオリンピックが各競技の最高権威という位置づけになっています。(サッカーはワールドカップの方が
権威は上です)その最高峰の大会に中には出場できただけでありがたがる選手もいるわけで(参加することに
意義があります)、ましてやメダルを取るなんてその種目で現在のところトップクラスである証となります。
野球やサッカーなどの団体競技が特にそうですが、多くの選手が1種目に参加、複数試合を勝ち向いてやっとメダルを
チームで1つ取れるわけです。
片や体操は個人総合・団体・種目別男子で6競技、合計可能性ですが8のメダルのチャレンジできるわけです。
競泳に至っては50M種目も取り入れられどこまでメダルインフレにするのかカオスです。
前述のカール・ルイスは100M・200M・リレーでの金はともかく、同じ陸上ではありますが走り幅跳びでも
金メダルという点を私は高く評価します。
テニス・バドミントン・卓球等の対面球技はそれぞれシングルス・ダブルス・混合ダブルス更に卓球には
団体なんて種目も増え、おかげで伊藤美誠選手は3個もメダルを取れたわけで、これらの競技も理論的には複数
メダルが可能です。
今回のオリンピックではスケートボード・サーフィン・スポーツクライミングとそれまでのオリンピックに
なかったまったく新しいジャンルの競技も採用され、日本人選手の活躍もありそれなりの意義もありましたが、
それと競泳で50M自由形を採用することは全然次元が違います。
当たり前ですがスケートボード・サーフィン・スポーツクライミングのメダル受賞者は他の競技には参加していません。
唯一、冬の大会のスノーボードでメダルを取った平野選手がスケートボードに出場しましたが、世の中そんなに甘くありませんでした。
そういった中でドレセル選手は50M・100Mの自由形で金メダルです。何のための競技の追加でしょうか。
メダルがインフレでどんどん価値が薄くなります。
以前にも書きましたが、今回のコロナ禍が起きた中で、これだけ多種多様な競技の選手他が世界中から集まり、
よーいドンでオリンピックをやる意義ってあるのでしょうか。
そもそもクーベルタン男爵が提唱した近代オリンピックの意義なんてとっくに失われ、、残ったのは
NPO法人を隠れ蓑としたIOCという権力機構が牛耳る4年に1回のお祭り騒ぎです。
このオリンピックが国連の一機構に組み入れらえているならばともかく、IOCという一私的機関が興行を
行っているわけです。興行である以上、人を集め金を儲けることが至上命題になるわけで、
(IOCは表向きはNPOですから金を儲けてはいけないわけですが)
これはオリンピックの精神とは相反します。
サッカーのワールドカップではありませんが、各競技はそれなりに世界大会やその関連する競技会を
開催しているわけですから、今更全競技の選手が同時に一か所に集まる必然性は薄いと考えます。
今回のオリンピックは我々にオリンピックについて考えさせてくれるチャンスを与えてくれました。
上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています