ピッチクロックとは?
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
米メジャーで今年からピッチクロックという新しいルールが導入され賛否を呼んでいます。
ピッチクロックとは投手は、ボールを受け取ってから、ランナーがいない場合は15秒、ランナーがいる場合は20秒以内に投球動作に入らなければならない。これに違反した場合コードバイオレーションとなり、自動的に1ボールが追加される。
打者は、制限時間の8秒前までに打席に入っていなければならない。これに違反した場合コードバイオレーションとなり、自動的に1ストライクが追加される。
走者がいるときに、投手が牽制や投手板を外した場合、制限時間はリセットされる、というルールです。
そもそも試合の時間短縮のためのルール改定ということになっています。
ところが他にも「大谷シフト」のような極端なシフトの制限により、内野手4人はセカンドベースの左右に2人づつ守備しなくてはならず、またベースの大きさを拡大することにより盗塁がしやすくなるという新ルールが挙げられます。
これら一連の改定を見ると近年科学的手法を取り入れることにより投手有利になってきたプロ野球を打者側に引き戻す、という米メジャーの(選手も含めた?)総意が見え隠れします。
例えばピッチクロックは投手打者双方にペナルティが与えられますが、投手サイドに多くのプレッシャーがかかる気がします。
極端なシフトの制限は完全に打者に有利なルールです。
ベースを大きくすることも攻撃側に有利になります。
吉田正尚選手が移籍したボストンレッドソックスの本拠地球場であるフェンウェイパークには狭い球場を補うために高さ11Mにもなるグリーンモンスターと呼ばれる外野フェンスが立ちはだかりホームランを出にくくさせています。
過去には米メジャーも打者有利を解消するために様々な施策を行ってきました。今はその揺り戻しで投手有利の現状、得点があまり入らず競技として面白みに欠ける、という点を改善する段階に入っているようです。
ただし点が入りすぎるイコール試合時間の延長に直結するわけですから、それを避ける意味でも延長戦にはタイブレーク制を導入し、またピッチクロックにより投球間隔を縮めることにしたわけです。
ヤクルトはここまで5試合で(4月5日時点)ロースコアの試合が続いているため平均試合時間が2時間42分と驚くべき時短試合を続けています。私の感覚では試合が(延長がなければ)3時間程度で済めば短い試合という感じでしたが、近年のヤクルトは特に先発投手が防御率は悪く、しかも長いイニングを投げられないため必然的に多くの投手交代を必要とし、試合時間は(昨年のNPB平均試合時間は9回までだと3時間09分でしたが)ヤクルトは3時間12分でした。
3時間ちょっとということは夕方の6時試合開始で9時過ぎには終わるということですから、特に日本の観客はほとんどが公共交通機関を利用しているため、終電を気にせず野球観戦を楽しめるということになります。
このピッチクロックの導入により投手はあまり考えずさっさと投げろ、ということになり、バッテリーと打者、さらにベンチも絡めて虚々実々の駆け引きがなくなるような気もします。
昔ヤクルトの初優勝時の主力投手の一人だった安田猛投手はちぎっては投げ、という感じで、捕手からボールを返球されるや否や次の投球動作に入るという超時短投法で一世を風靡し、さすがに審判から注意が入るほどでした。
ここまで来るとちょっとやり過ぎですが、執拗な牽制とか長すぎる投球間隔は見ているとしらけてきます。
ピッチクロックが良いかどうかはともかく、NPBも試合時間短縮に向けてグラウンドとベンチの行き来を高校球児のように全力で走るとか、だらだらした試合展開を是正する措置を考えていただきたい。
上記数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています