自由契約
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
NPBで本来選手は所属球団に拘束されており、FA権を行使する以外に所属チームを自分の意志(力)で変えることはできません。
自由契約とは球団がその選手に対する支配権を放棄し「好きなところに行きなさい」と選手に伝えることです。この自由契約に関する報道が先日2件ありました。
一つは世間を騒がせたパワハラ疑惑の渦中の安楽投手を楽天球団がそのパワハラの事実を認め自由契約としたことです。
この安楽選手の事件と非常に似通った話ですが日ハムの中田翔選手の扱いは大きく違っています。
中田選手に関しては日ハムが事件をすべてうちうちのこととしてある意味隠ぺいしたことですが、安楽投手の場合は話が大きくなりすぎて球団内でもみ消せなくなったことがあるのでしょうか。
それと中田選手が日ハムの4番打者だったのに対し安楽選手は球団内でクローザーは松井投手で、安楽投手は中継ぎのHPランクで5番手ということがあるのかもしれません。
中田選手はそのままフェードアウトさせるには忍び難く、安楽選手はそれほどでもない、というところでしょうか。
その温情で球界追放を逃れた中田選手は巨人にトレード、すっかりよい子になっていましたが、原監督の退任でもう義理はないと考えたか、阿部新監督とはそのパワハラ体質が似通っていることでの反発か、このオフ3年契約をキャンセルして他球団への移籍を目論んでいます。中日が獲得の名乗りを上げていますが、ダボハゼではあるまいし、チームの打力強化が一番の目的なのはわかりますが、あえてこのような問題のあった人物を獲得することでチームの和の乱れやチームのイメージダウンの問題など、そんなに簡単な話ではない気がします。
中田選手もそうですが安楽選手もあえてこれらのジョーカーを掴もうとする勇気ある球団はあるのでしょうか。あの西武山川選手はFA宣言し裏約束のある?ソフトバンクへ行くという話もありましたが、山川選手の獲得にソフトバンクの内外から強烈な反発があり、ソフトバンクも二の足を踏んでいるという、報道もありました。
もう一つの自由契約の話題はDeNAがバウアー投手とソト選手を自由契約としたことです。
ソト選手は今年でDeNA6年目。入団した2018年は41本塁打、19年は43本塁打でホームラン王、プラス19年には108打点で打点王もゲット。しかし今年は14本塁打、50打点で賞味期限切れ、という感じでした。3.25億という年俸も割高になったということもあるでしょう。年齢も34歳でちょっと上がり目なしというDeNAの判断なのでしょう。
一方のバウアー投手は2020年にサイヤング賞を受賞したピカピカの大リーガーでしたが、女性への暴行で訴えられ、こういうことに異常に敏感な米国で324試合の出場停止処分が行われ、DeNAはあえて火中の栗を拾ったわけです。
DeNAでは中田同様すっかりよい子となって今シーズン19先発で15QS、2完投、10勝4敗、2.76という素晴らしい成績を出し、中4日の登板というMLBスタイルでも日本のファンを驚かせました。
このバウアー投手の方はあくまで緊急避難的にNPBに立ち寄っただけで、MLBへの里帰りの話がついているのでしょう。
かくして自由契約とは日本人選手にとっては多くが首切り的な扱いとなりますが、外国人選手の場合は契約切れに伴いMLBにステップアップすることを意味することもある、ということです。
上記数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています