プロ野球選手の権利
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
このオフNPBは様々な問題で揺れています。
まずは西武山川選手の問題です。山川選手は女性絡みのスキャンダルで無期限の出場停止になりましたが、FA権を宣言し、チームの打撃力アップを図る金満球団ソフトバンクにさっさと移籍しました。
この山川選手の入団に関しては一部ソフトバンクファンからはブーイングもあったようですが、ソフトバンクは押し切りました。しかしさらにトラブルは続きます。山川選手の人的補償として長年のソフトバンクの功労者?である和田投手が選ばれるということが事前にマスコミに漏れ、またまた大騒ぎになり、ソフトバンクと西武は協議の結果、手のひら返しで人的補償を甲斐野投手にスイッチ、これで一件落着かと思いきや、でした。
さらし者にされた和田投手がマスコミに愚痴をこぼすや、評論家先生が「人的補償は無い方がよいのでは」と言い出すや、尻馬に乗った選手会も「人的補償廃止」なんて言い出しました。問題はプロ野球選手の人権、なんてところまで行きそうです。
しかしそもそもプロ野球選手はNPBという大きな傘の中で各球団に個人事業主として業務委託契約?を基本1年単位で結んでいるわけです。この中で球団は選手に対し非常に強い拘束力を持ち、トレードなども一方的に通告できるわけです。いやなら自由契約(くび)ですよ、というわけです。人的補償や現役トレードも同じ話です。
これに対する選手側の武器としては自由契約を受け入れてプロ野球選手をやめる(引退)か、その上で他球団に移籍するか、あとは何年か待ってFAを宣言するくらいです。
この一方的に強い力を持つ球団に対して選手会というものがあり、一度はストライキを起こしたこともありましたが、基本MLBの選手会と比べるとパワー的には大きく劣ります。
この人的補償が無くなるとFA戦線はソフトバンク他の一部の金満球団のそれこそ独壇場となります。
FA制度は選手に与えられた唯一?の権利でありこれの制度改革は必要ですが、人的補償に関しては私は必要と考えますが、どうなんでしょう。
ロッテの佐々木朗投手の契約更改が越年し、このままでは2月1日からは佐々木投手は自費キャンプとなりそうでしたが、ぎりぎり合意に達したようです。どのような合意かは今後明らかになるのか、佐々木投手とロッテの間の秘密?契約のままなのかは現時点ではわかりません。
契約更改でもめ自費キャンプなんてたまにある話です。大抵は年俸の大幅ダウンに関し選手サイドが椅子を蹴飛ばしてなんてことが以前は時々あったわけです。
今回の佐々木投手の場合は当人がポスティング制度によるMLB移籍を言い出したが、ポスティング手続きの期限が切れそうだったとかいう話もありますが、要はロッテ球団がポスティングを拒否したというところでしょう。
佐々木投手は2019年のドラ1で一軍登板は21年からで3年で46先発、19勝10敗、2.00で完全試合を1度達成しています、完全試合はともかく、それ以外に特段の成績を挙げているわけではありますん。
そもそもFAではなくポスティングを球団が認めるというのは球団に移籍先のMLB球団から譲渡金が入るからです。例えば今回のオリックス山本由伸投手の移籍に関しドジャースからオリックスには5060万ドル(約72億円)の譲渡金が入るわけです。
これが松井投手のようにFAとなると譲渡金はありません。ということでFAより少し早くなりますがポスティングを認めた方が球団としては経済的に有利ということになります。
ところが選手が25歳未満となるとMLBの規則でマイナー契約しか認められないので、譲渡金も雀の涙。
大谷選手がこの25歳未満での米国行きを達成しその後今回の超大型契約に繋がっており、野球少年たちが皆勘違いしてしまった、というわけです。
佐々木投手は昨年も長期の離脱があり、15先発で7勝4敗、1.78という成績ですから、まだまだMLBの酷使に耐えられる肉体かというと若干の疑問が残ります。先発投手として22年の9勝が最高という成績の投手が22歳でポスティングで移籍、というのはどうなんでしょうか。
ロッテとしては25歳になるまでポスティングは認めない、という権利はもっているわけです。
一方佐々木投手の権利は?人権は?なんてところまで話が行くのでしょうか。
どうもこのままではNPBがMLBのマイナー組織として選手養成機関と化しつつあるような気がします。
再々述べていますがMLBの圧倒的な資金力の前にはNPBは無力です。
せいぜいポスティングに伴う高額譲渡金でFA選手やMLBをはみ出した選手を獲得するくらいしか無いのでしょうか。
上記数字は各選手個人のWikipedia及びYahooスポーツの成績等を参考にさせていただいています
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