不思議の塩見
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
ドラフト4位、プロ入り4年目(大学卒・社会人経由)28歳の塩見外野手がやっと花開きました。
140試合、534打席、.278、14本塁打、7三塁打、21二塁打、59打点、21盗塁、5盗塁死、5失策。
失策の中には先日の中前打をトンネルし打者まで生還させたという世紀の大失策もありました。
安打にはサイクルヒットもありました。
CSファイナルステージでも神走塁や(第1戦)、走者一掃の三塁打(第2戦)と大活躍でした。
今やヤクルトの盗塁王で、打率も今年は中村に次ぐ高さです。(規定打席達成者中)
これだけを見ると理想的な一番打者です。
私が問題とするのは塩見の三振の多さです。
今期のセリーグの三振ランキングは
1位 阪神 佐藤 173三振
2位 ヤクルト 塩見 156三振
3位 ヤクルト村上 133三振
1位は豪快なバッティングが売り物で、ホームランも打ちます、後は三振です。という阪神の佐藤ですが、
特に後半はスランプに陥り余計三振を稼いでしまいました。
3位はホームランキング村上でもともとやはりホームランか三振かという傾向にはありました。
この二人に挟まれた塩見の三振の多さは納得いきません。
三振の絶対数のみでなく三振率を各チームの1番打者との比較で見てみましょう。
(打席数÷三振、何打席に1回三振するか)
巨人 松原 477打席 100三振 4.8
阪神 近本 612打席 58三振 10.6
中日 大島 596打席 60三振 9.9
DeNA 桑原 571打席 75三振 7.6
広島 野間 270打席 29三振 9.3
ヤクルト 塩見 534打席 156三振 3.4
阪神 佐藤 455打席 173三振 2.6
ヤクルト 村上 615打席 133三振 4.6
三振王トリオは当然として、塩見と巨人松原を除いては皆さんさすがです。
近本や大島のようなセリーグを代表する1番打者と比べると
三振数(割合で)3倍近い開きがあるわけです。
1番打者の一番大切なポイントはなんでしょうか。多分出塁率です。
塩見 .357 .278
近本 .354 .292
大島 .345 .313(前は出塁率、後は打率)
おやおやびっくりする結果です。
圧倒的な三振数と打率では近本・大島に負けている塩見が出塁率では2人に勝っているわけです。
これは四球数がもろに影響しているわけです。
1番打者の使命は決して先頭打者ホームランを打つことではなく、粘りに粘って相手先発に球数を投げさせ、
相手先発の調子を探り、更に内野安打でも四球でも何でもよいので出塁し、更に二塁へ盗塁し、
先制点の足掛かりを作ることです。
そのための尺度が出塁率です。
三振が多かろうが、打率で劣っていようが、セリーグを代表する1番打者に出塁率で優っているとは
塩見選手素晴らしい。御見それしていました。
にしても来期以降に向けての塩見選手へのアドバイスは
⓵気持ちのむらをなくすこと(安定した成績につながります)
⓶大振りを減らし(一発も魅力ですが)ミート中心の打撃にチェンジ(打率の向上、三振の減)
⓷凡打した際のがっくりポーズを止めて、打ったらとにかく全力で走る。
(相手がエラーすることも、飛んだコースが良く内野安打になることもあります)
とにかく能力のある選手です。来年以降も期待しています。
上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています