短期決戦
おはようございます。ヤクルトけんちゃんです。
今年はオリンピックから始まって、クライマックスシリーズと野球の短期決戦が話題になりました。
以前にも書きましたが、クライマックスシリーズに関しては評論家の大先生(広岡氏とか)アンチクライマックス派も
結構います。
1年間(実際には半年くらいですが)戦い抜いてリーグのトップになったチームがクライマックスシリーズの数試合で
日本シリーズに出られなくなるのはけしからん、というのが主な理由です。
賛成派は(プロ野球ファンとしては)もう一回盛り上がれること、(NPBサイドとしては)もうひと稼ぎできる、ことです。
もう一つの反対意見としては、リーグ6球団しかないのに、その半分の3位までに入れば、うまくいけば日本一になれるのは
そもそも競技としてゆがみがある、という話もあります。
これを克服するためには今の12球団を16球団に増やし、2リーグを更に4球団づつに分けてそれぞれのトップでまず日本シリーズ
挑戦権を争い(プレーオフ)、その勝者が日本一決定戦を行うのはどう?なんて意見もあります。
数年前に新球団設立の話が盛り上がり、政界も巻き込んで古田氏あたりが動いていましたが、
コロナと共にどこかへ行ってしまいました。
今年のクライマックスシリーズの下克上はセリーグで後半ボロボロだった巨人(3位)が阪神(2位)を破ったことだけでした。
日本シリーズには順当に公式戦で1位だったヤクルトとオリックスが勝ち残り、いわゆり下克上は起こりませんでした。
多分日本で一番多い巨人ファンを一瞬喜ばせただけでした。
今年のオリンピックのベースボールではコロナ禍が大いに影響し、日本は地の利を生かし、オールプロで、若干選手の選択に
偏りがありましたが、まずまずのベストメンバーに対し、最大のライバルの米国は大リーガーの大物はほとんど参加せず、
日本で活躍している(マクガフとか)米国人選手が主力になるとほほでした。
こんな対戦相手に勝っての金メダルです。されど金メダルです。
さて短期決戦についてはいろいろな考察が出ているようです。
基本は強力投手陣と強力打撃陣を抱えればV9の巨人や昨年までのソフトバンクのように圧倒的な強さで
日本一になるわけですが、今年のセパの戦い(交流戦)を見ると、ソフトバンクの凋落がそのまま
セパの実力差を縮めてきたことが感じられます。
すなわちノムさん時代のヤクルトー西武の日本一決定戦のように、紙一重の戦いになる予感もあったわけです。
(評論家先生たちのご意見ではオリックスが圧倒的に有利でした。この評論家先生の予想ほどいい加減な物はなく、
それは今年の春先、ほとんどの大評論家先生がヤクルトを最下位予想していたことからも明らかです)
当初の予想では山田・村上対吉田・杉本の打力は5分、しかし山本由伸と宮城を抱えるオリックスが、
今年は頑張ったとはいえまだまだなヤクルト投手陣より上、従ってオリックス有利という、もっともな
予想でした。
しかし結果はヤクルトの4勝2敗でした。
何が結果を分けたのでしょうか。
一つには短期決戦で勢いに乗った方が有利、ということです。
2番目は弱体と思われたヤクルト先発投手陣ですが、初戦で奥川が頑張り、2戦目で高橋がプロ入り初めての
完投・完封勝利とこれで短期決戦の流れをヤクルトの方にぐっと引き寄せました。
更に小川・石川・原樹理・高梨とセリーグのトップレベルとは言えないヤクルト先発投手陣がそこそこ
試合を作りました。
更に打線もヤクルトは5番サンタナ以下の下位打線も頑張り、シーズンと同じ1番から7番まで切れ目のない
打線を日本シリーズでも実現しました。
中継ぎ陣はヤクルトの2敗中マクガフが打たれての2敗だったので、ブルペン陣は今一でした。
今更当たり前の話ですが、近代野球とは先発・ブルペン・打者・守備・代打などの全体の総合力での勝負です。
昔のように金田正一のようなスーパー投手が投げまくって勝ちを拾っても1勝です。
143試合のトータルで勝率トップに持っていくためには、前記の総合力が必須です。
それはクライマックスシリーズ・日本シリーズのような短期決戦でも変わりません。
上記数字は各選手個人のWikipedia 及びYahoo スポーツの成績等を参考にさせていただいています